秋田
この記事では、バイナリーオプション取引において重要な資金管理について解説します。
- 資金管理の基本「複利」と「単利」について
- 複利運用する場合の利回り設定について
- 勝率が60%~65%を安定的に超えてきてからの資金管理について
バイナリーオプションで結果を出すには『資金管理』がとても重要になります。
そこで、バイナリーオプションにおける資金管理の考え方を利回りや複利の観点からご紹介するので、是非参考にしてみてください。
\勝てないとお悩みの方へ!/
当サイトでは、バイナリーオプションでなかなか勝てない方のために、バイナリーオプションで勝てない人の特徴や対策についてまとめた記事をご用意しているので、是非こちらも参考にしてみてください。
資金管理の基本「複利」と「単利」について
投資元本に対して利息が付くこと。
投資元本100万円を以下の条件で単利で運用すると仮定すると、シミュレーション的には次のようになります。
- 年利3%
- 運用期間5年の預貯金
年数 | 元本 | 利息 | 利息累計 |
---|---|---|---|
0年目 | 1,000,000円 | – | – |
1年目 | 1,000,000円 | 30,000円 | 30,000円 |
2年目 | 1,000,000円 | 30,000円 | 60,000円 |
3年目 | 1,000,000円 | 30,000円 | 90,000円 |
4年目 | 1,000,000円 | 30,000円 | 120,000円 |
5年目 | 1,000,000円 | 30,000円 | 150,000円 |
ご覧の通り、単利で運用すると5年後の利益は15万円になります。
では、複利の場合はどうなるでしょうか?
投資元本と受け取った利息に対して利息が付くこと。
こちらも同じ条件でシミュレーションしてみましょう。
年数 | 元本 | 利息 | 利息累計 |
---|---|---|---|
0年目 | 1,000,000円 | – | – |
1年目 | 1,030,000円 | 30,000円 | 30,000円 |
2年目 | 1,060,900円 | 30,900円 | 60,900円 |
3年目 | 1,092,727円 | 31,827円 | 92,727円 |
4年目 | 1,125,509円 | 32,782円 | 125,509円 |
5年目 | 1,159,274円 | 33,765円 | 159,274円 |
単利で貯金した場合と比べると9千円以上の差が出ましたね。
注目していただきたいのが『毎年の利息』です。
単利の場合、あくまで元本に対して利息が発生するので、元本が引きあがらない限り利息の金額も変わりません。
それに対して、複利では「元本+受け取った利息(元利合計)」に対して利息が発生するので、自動的に毎回受け取る利息額は増えていきます。
秋田
ここで理解していただきたいのは、複利の考え方はあくまで長期運用を前提とした考え方だということです。
この点に関しては、「72の法則」という複利の効果を知る上で重要な計算式がありますので、ついでにご紹介します。
資産を2倍にするには何年かかるか?を簡易的に計算するものです。
計算式は次の通りです。
72÷金利=お金が2倍になる年数(概算)
計算式から、「金利が上がれば上がるほどお金が2倍にある年数が短くなる」ということが分かりますね。
金利と必要年数の関係性についてまとめてみました。
- 金利0.001%:72,000年
- 金利0.020%:3,600年
- 金利1%:72.0年
- 金利3%:24.0年
- 金利5%:14.0年
- 金利10%:7.2年
普通預金の現在の金利はだいたい0.001%前後なので、実際に計算してみるとほとんど増えないことが分かりますね。
また、定期預金の金利(0.020%)でも資産を一気に増やすというのは難しいでしょう。
複利運用する場合の資金管理の考え方
複利を活用する際の資金管理の考え方について簡単に触れておきます。
複利運用の考え方を利用して資金管理を行う際は、次の2つのポイントを意識しましょう。
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勝率だけでなく期待値にも着目せよ
資金を増やそうと思う場合は、勝率だけにこだわっていてはいけません。
勝率に加えて「期待値」にも着目しましょう。
1回の取引でどれだけの利益を得られるのかを表す数字のこと。
バイナリーオプションでは、勝率が高くても手法によっては期待値が低いというものもあります。
そうなると、当然口座残高も少ないはずです。
「勝率が◯◯%以上あるから資金が増える!」といった単純な話ではないのです。
投資を長く続けることも立派な資金管理
資金管理でもう一つ忘れてはならない考えは、『投資をいかに長く続けるか』という観点です。
先程もお話しましたが、複利の本当の効果は長く運用することで得られます。
たしかに、資金管理はお金を増やすためには必要なことですが、本来は「お金が目減りすることを防ぐリスク管理の一つ」だということを忘れないようにしましょう。
初心者の資金管理は単利運用が基本
先ほどの複利の解説では「元本割れ」というのが想定されていません。
値動きのある金融商品を購入した際に、最初に購入した金額(元本)よりも金融商品の価格が下がってしまうこと。
バイナリーオプションは2者択一の投資ですから、当然、元本割れするリスクがあります。
そのため、バイナリーオプションでは元本割れのリスクを回避するために資金管理が重要になってきます。
バイナリーオプションの初心者は、まだまだ勝率が安定しませんからリスクを減らすことをメインで考えたほうがいいです。
資金管理の面のおいては、決まった額を掛け続ける「単利」の考え方をしましょう。
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例えば、月10万円で月に20日、1日2回トレードする場合、1回あたりのエントリー金額は以下の通りです。
10万円÷40回(20日×2回)=2,500円
仮に、ペイアウト率1.80倍と仮定したばあの損益分岐点は56%ですが、実際に目に見えて資金が増えてくるのは安定的に勝率60%を超えるようになるあたりからです。
それまでは、お金を減らさないために単利での資金管理を行いましょう。
複利で運用する場合の利回り設定
投資における資産運用の話になると、「利回り」という言葉を聞くと思います。
増える利益の割合のことで、「預貯金における金利に相当するもの」だと考えていいでしょう。
利回りを知ることで自分の投資の資産状況が把握できるので、資金管理を考える上で複利と一緒に理解しておきましょう。
バイナリーオプションでの複利運用が「10%」とされる理由
これまでの話で、複利で雪だるま資金に資金が増える仕組みは分かりましたね。
それと同時に「あっという間に増えるとは限らない」こともなんとなく分かったんじゃないでしょうか?
では次に、バイナリーオプションの複利の目安のパーセンテージとして10%と書いている記事も多いですが、この「10%」の根拠を考えてみましょう。
秋田
こちらでは、毎月の積立金額(投資金額)と想定利回り(年率)、積立期間を入力することで複利運用のシミュレーションができます。
例えば、毎月10万円を10年間運用すると、元本は1,200万円(10万円×12か月×20年)になります。
これに対して、利回り1%、3%、5%、10%で運用した場合の運用結果は次の通りです。
金利 | 元本 | 利益 | 最終運用額 |
---|---|---|---|
1% | 1,200万円 | 255.6万円 | 2,665.6万 |
3% | 1,200万円 | 883.0万円 | 3,283.0万円 |
5% | 1,200万円 | 1,710.3万円 | 4,110.3万円 |
10% | 1,200万円 | 5,193.7万円 | 7,539.7万円 |
田中
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おそらく、複利10%と言っている人たちの頭の中では「1億円」というのが一つの目標なのだろうと思います。
複利の仕組みについて理解できたと思いますので、複利・単利の考え方をバイナリーオプションに落とし込んで、資金管理について考えてみましょう。
勝率が60%~65%を安定的に超えてきてからの資金管理術
勝率が安定的に60%~65%を超えるようになったら、「リスク管理のための資金管理」から「お金を増やすための資金管理」を行っていくタイミングです。
そのため、安定的に利益を出せるようになったら掛け金を引き上げていいでしょう。
ただし、完全に複利運用に切り替えることはおすすめしません。
というのも、バイナリーオプションは勝率が安定的に60%以上出せる人でも連敗することはざらにあるからです。
秋田
理屈でいえば、勝率60%の人でも4連敗する可能性はあります。こうなると、複利で運用していたらあっという間に資金がなくなってしまいます。
そのため、引き上げ金額を決める際は複利の考えを取り入れて、全資産運用額の5%を掛け金にするというのが良いでしょう。
そして、一旦引き上げたらまた単利の考え方に戻し、しばらくの期間は元本の5%、つまり一定額を掛け続けるのが良いでしょう。
まとめ
「効率よくお金を増やせる」という意味では複利は有効ですし、複利の考えを取り入れた資金管理はとても重要です。
しかし、闇雲に複利で運用すれば、あっという間にお金が増えるという訳ではありません。
バイナリーオプションの場合、「複利で運用していたがためにあっという間に資金が減った…」なんてこともあり得ますので、そこは十分に気を付ける必要があります。
秋田